2011年9月24日土曜日

そんなに人間が


そんなに人間が好きかい?
と 彼は言った

目に映るのがいつも人間ばかりで
閉じこめられてると感じたことはないかい?

閉じこめられてるさ もちろん
だって仕方がないじゃないか
俺たちは人間から来て人間に帰るんだ

草や河や象を歌っても
俺たちは人間の容器の中さ
どうしろっていうんだい?

なに簡単さ その皮をぴりぴりっと剥いだら
俺と同じような何かが出てくるのさ

と 彼は言い
出された団子をぱくりと食べて

そして脚をふるわせはじめる

さよなら 賢い小さな君
またいつか もっと
とりとめのない世界で会おう

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